藤井寺薬剤師会
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妊娠しているときや、授乳中は薬を飲んではいけないの?
つわり治療薬サリドマイドを服用した結果、アザラシ症とよばれる短肢症の赤ちゃんが生まれて以来、妊娠と投薬の問題は大きくクローズアップされるようになりました。最近では、一般の方の間で妊娠中や授乳中はむやみに薬剤を服用しないようにという注意は、かなり徹底してきているようです。
現在発売中の薬は全部動物実験を行い、胎児に影響があるか否か確かめられています。製薬会社はそのデータに基づき理由、注意する期間や措置を定めています。ただし、ヒトで催奇形性の実験を行うことはできないので、動物実験の結果がヒトでもそのとおりとは言い切れず、厳密にいえば、胎児に対する安全性の確立された薬などは無いといえます。
しかし、薬剤による先天異常の発生は薬の種類によるばかりではなく、母体の体質や胎児の発育時期など他のさまざまな因子によっても発生することが知られています。薬剤は必要性があって投与するものであり、安全だから投与するものではないという認識が必要です。
そして、妊娠中や授乳中の患者さんは診察を受けるとき、そのことを忘れずに主治医に話してください。
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妊娠中に使われる薬
妊娠中は、できるだけ薬を控えるようにします。 けれど、お母さまやおなかの赤ちゃんのために、どうしても薬が必要なことがあります。 医師は、できるだけ安全な薬を選んで処方します。
一般的に、安全性の高い薬とは、新薬よりも使用実績のある古い薬です。 とくに、規模の大きいいくつもの疫学調査で危険性がみつからなかった薬、何十年ものあいだ奇形などの症例報告がない薬は安全性が高いといえます。 たとえば、ペニシリン系の抗生物質は、何千人規模の疫学調査で奇形の割合が増えないことが分かっています。 このような薬は、妊娠中でもほぼ安全に用いることができるわけです。
ただ、ペニシリン系抗生物質のように安全性が確かめられている薬はむしろ少ないです。 ときには、抗てんかん薬などリスクのある薬を用いなければならないこともあります。 「薬は安全だから使用するのではなく、必要だから使用するもの」ということも知っておいてください。
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夫が飲んだ薬でおなかの赤ちゃんに悪い影響を与えることはありますか?
精子は遺伝情報を伝えるのが仕事で、薬の成分を運ぶ能力は持っていません。
また、薬の影響で重大なダメージを受けた精子が、卵子にたどり着いて受精に成功する可能性は、ほとんどないといっていいでしょう。 ですから、妊娠が成立するころに飲んでいたお薬が、妊娠経過や赤ちゃんの器官に影響を与えることはありません。 現在のところ、お父さんが服用して赤ちゃんに影響を与える可能性のある薬として指摘されているのは、以下の6種類です。

薬剤名 商品名 薬効 避妊すべき期間
エトレチナート チガソンカプセル 乾癬、魚鱗癬などの皮膚病の薬 女性:服用期間中+2年間
男性:服用期間中+6カ月間
ガンシクロビル デノシンカプセル 網膜炎の治療剤(抗ウイルス剤) 女性:服用期間中
男性:服用期間中+90日間
グリセオフルビン グセルビン
グリソビン 他
抗白癬菌剤(水虫の薬) 女性:服用期間中+1カ月間
男性:服用期間中+6カ月間
コルヒチン コルヒチン 痛風治療薬 添付文書に記載なし
メトトレキサート メソトレキセート
リウマトレックス
抗リウマチ薬 女性:服用期間中+1月経周期
男性:服用期間中+3カ月間
リバビリン レベトールカプセル C型慢性肝炎治療剤(抗ウイルス剤) 服用期間中+6カ月間(男女とも)

ただし、これらにしても中にはその影響を否定する見方もあり、はっきりしていないのが現状です。
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妊娠中に産婦人科から「バファリン」が出されました。なぜでしょうか?
病院で出される医療用医薬品の「バファリン」(正確には「バファリン81mg」という商品名)の成分はアスピリンで、薬効は「抗血小板剤」といって血管内で血液が固まるのを防ぐお薬です。 「バファリン81mg」の他にも同じアスピリン製剤で、「バイアスピリン錠100mg」というものが出されることもあります。
一方、薬局で売られている「バファリンA」は、解熱鎮痛薬として使われるもので、医療用とはアスピリンの含有量が異なります。ちなみにこちらのアスピリン含有量は330mgです。
(なお「バファリンエル」、「小児用バファリンC」は成分が「アセトアミノフェン」でアスピリンではありません)
このようにアスピリンは、使われる量で薬効がまったく異なります。
アスピリンといえば解熱鎮痛薬として古くから有名でしたが、最近になって、アスピリンを少量で用いると血液の流れがよくなり、血液が固まりにくくなる作用(抗血小板作用)のあることがわかりました。
そのため、「バファリン81mg」「バイアスピリン錠100mg」は、解熱鎮痛薬ではなく、「抗血小板薬」としてのみ認可されています。
産婦人科で「バファリン」が処方される理由は、「低用量アスピリン療法」といって、習慣性流産や不育症(抗リン脂質抗体症候群)と診断された場合に行われる治療法です。
胎盤に流れる血管に血栓(血の固まり)ができると、胎児への血流が悪くなって発育が遅れたり、流産や死産を引き起こしやすいと考えられていることから、アスピリンのこの作用を利用して、胎盤での血栓の形成を防ぎ、胎盤とおなかの中の赤ちゃんを守ります。
なお、妊娠中におけるアスピリン服用と先天異常との因果関係は、現在のところ否定されており、「低用量アスピリン療法」は胎児に影響はないとされています。
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妊娠検査薬で間違った判定はでるのでしょうか?
妊娠検査薬は、妊娠時に尿中に分泌される微量のホルモン(hCG)を検出するものです。
しかし、妊娠していなくてもストレスや他のホルモンのアンバランスなどから、このホルモンが微量に分泌されることがあります。 妊娠検査薬の反応はきわめて鋭敏なため、これに反応してまれに疑陽性を示すことがあります。 その他に、hCG産生腫瘍や不妊治療でhCGの注射を行っている場合などでも、結果が陽性となることがあります。 また逆に、誤って陰性を示す場合としては以下のような理由が考えられます。

(1) 検査時期が早すぎる(生理不順がありませんか?日数計算は正しいでしょうか?)
(2) 妊娠の初期では、人によってはまれに尿中のhCGが少ないこともあり、
陰性や不明瞭な結果を示すことがある。
(3) 異常妊娠の場合(子宮外妊娠など)
(4) 尿中hCGが大量の場合(胞状奇胎など)

したがって、妊娠検査薬はあくまで補助薬として使用し、妊娠の確定には医師の診断を受け、超音波検査や内診を受ける必要があります。
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「低用量ピル」で避妊できる仕組みを教えて下さい。
ピル(経口避妊薬)とは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2種類の女性ホルモンを成分とするお薬です。
お薬は、1ヶ月分を1シートとして処方されます。21日間連続して飲み、7日間休薬するタイプと、28日間を1サイクルとして休まず連続して飲むタイプとがあります。 28日タイプはホルモンを含有しないプラセボ(偽薬)を7日間服用することで、飲み忘れを防ぐように工夫したものです。
開発当初は現在ものよりホルモンの量が多かったのですが、避妊用にはより少ない量でも良いことが分かり、現在ではホルモン量を減らした「低用量ピル」が主流になっています。
妊娠すると、脳は卵の発育を止め、排卵を中止するよう指示を出します。脳が妊娠したかどうかを知るのは、血液中の卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲストーゲン)の量が増えたままであることを察知するからです。
低用量ピルを飲むと、血中の女性ホルモンは 妊娠しているときとよく似た状態になります。
最初の7日間ピルを服用するとすると、卵巣が眠り始めて効果が現われ始めます。
休薬期間の7日間で卵胞は発育します。ただし7日間だけなので排卵はしません。
生理は通 常どおり起こりますが(消退出血といいいます)、排卵は起きてないので、妊娠することはありません。
指示通り正しく服用すれば、避妊効果はほぼ100%といっていいでしょう。
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ピルを飲み忘れたときは、どうすればよいですか?
低用量ピルは、毎日決まった時間に飲む必要があります。
1〜2時間のずれは大丈夫ですが、服用時間がまちまちだと、不正出血の原因になります。
そのため、時間を決めて毎日1錠服用し、24時間以上間隔が開かないようにします。

<飲み忘れた場合>
※飲むべき時間から12時間以内に気づいた場合
   飲み忘れた分の1錠をのみ、あとはいつもの時間にその日の分の1錠を飲みます。
※1回飲み忘れ、12時間以上たってから気づいた場合
   いつもの時間に2錠(昨日の分と今日の分)飲みます。
   さらに念のため、その後7日間は別の確実な避妊法(コンドームなど)を併用します。
※飲み忘れてから24時間以上経っていた場合(すなわち2回飲み忘れたとき)
   (1)飲み忘れが第1〜2週目の時: いつもの時間に2錠ずつ2日間飲みます。
あとは最初の指示通りに服用。
さらに念のため、その後7日間は、別の確実な避妊法(コンドームなど)を併用します。
   (2)飲み忘れが第3週目の時: もう一度サイクルの最初に戻ってやり直し、新しいパッケージから飲み始めることになります。
妊娠する可能性があるので、次の生理が来るまではほかの避妊法も合わせて避妊しましょう。
※3回飲み忘れた場合
   もう一度サイクルの最初に戻ってやり直し、新しいパッケージから飲み始めることになります。
   妊娠する可能性があるので、次の生理が来るまではほかの避妊法も合わせて避妊しましょう。
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ピルの副作用が心配です。
ピルの服用を始めると、下表のような症状が見られることがあります。
こうした症状は、飲んだ人の数パーセントから10数パーセントに起こりますが、ただし飲み始めてから3周期くらいすると、軽減してくることが多いものです。

発生率が5%以上のトラブル 発生率が0.5〜5%のトラブル
   乳房痛、乳房緊張感
   悪心、吐き気、頭痛、片頭痛
   不正出血
   発疹、かゆみ
   むくみ、体重増加、血圧上昇、動機
   食欲不振、口内炎、腹痛、下痢、便秘
   だるい、めまい、イライラ、気分の落ち込み
   乳汁が出る、にきび、しみ
   視力障害、コンタクトレンズが合わない

上記の副作用は、医学的にはあまり気にしなくてもよいものとされていますが、ピルの副作用としてより気をつけなければならないのは、血液が固まりやすくなる作用です。
ピルの服用により血栓症のリスクが高くなりますので、処方時の血液検査は、こうしたリスクを調べるために行われるものです。

<血栓、塞栓症の可能性が高く服用をすぐに中止すべき症状>
・下肢の痛みと腫れ
・突然の胸痛、息切れ、喀血、頭痛
・持続性の頭痛
・目がかすむ、見えなくなるなどの急性の視力障害
・黄疸の出現

また、長期間の連用で問題になっているのは、乳がんになる率が、飲んでいない人の1.24倍になるというデータです。 ただし、使用を中止すればリスクは低下し、10年後には飲んでいない人と同レベルになります。
逆に、低用量ピルの服用すると、子宮内膜がんや卵巣がんの発生が抑えられ、子宮筋腫のリスクも少なくなるというデータも出ています。 また、生理痛の軽減や、鉄欠乏貧血の改善などのメリットもあります。
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ピルは薬局では買えないのですか?
医師の処方せんが必要です。そのため、自由に薬局で買うことはできません。
入手するには、医師の診察を受けて処方せんをもらい、院内処方であればその病院で、院外処方の場合は、処方せんをもって保険薬局で処方してもらうことになります。
なお、診察のときに血液検査や子宮筋腫や子宮内膜症、子宮ガンなどの産婦人科の検査を受けることも勧められています。
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頭痛のくすりが生理痛にも効くのはどうしてですか?
「痛みのもとのプロスタグランジンに作用してはやく効く」・・・という頭痛薬のテレビCMをご覧になったことがありますか?
この「プロスタグランジン」は、炎症や痛みを起こす体内物質で、頭痛を起こすと同時に、同時に子宮を収縮させる物質でもあります。 生理になると子宮内膜でこの物質が分泌され、子宮にけいれん性の収縮を起こします。これが生理痛の痛みとして自覚されます。 鎮痛薬の主成分(アスピリンやイブプロフェンなど)には、このプロスタグランジンの産生を抑制する作用があり、それにより生理痛が軽くなるのです。
また一方で、プロスタグランジンは血管を拡張させ、痛みに過敏な状態を引き起こします。これが頭痛の原因だといわれています。
このような理由から、プロスタグランジンが作られるのを阻止する薬は、頭痛にも生理痛にも両方に効果を示すのです。 プロスタグランジンは体内組織のいたるところで作られていますが、作用はその場所に限られており、血流にのって運ばれることはありません。 ですから、生理痛の時に子宮内で増えたプロスタグランジンが、別の場所で頭痛を起こすということではありません。
なお、余談ですが、胃の痛みは「内臓痛」といって、頭痛や生理痛とはちがう仕組みの痛みです。
「鎮痛薬」だからといって、胃の痛みには効きません。
胃の痛みには、「鎮痙薬」という別のタイプのお薬が用いられます。
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生理痛の薬は子宮の発達に影響しませんか?娘にはあまり早くから使わせたくないのですが。
生理になると、「プロスタグランジン」という物質が分泌され、子宮にけいれん性の収縮を起こすし、それが生理痛となって自覚されます。 このプロスタグランジンの量は、子宮内膜の厚さに比例して多くなります。
生理痛のお薬は、このプロスタグランジンの生成を抑え、子宮が収縮するのを防ぐことで、生理痛の痛みを和らげます。
プロスタグランジンには、子宮収縮のほかに、血圧を下げたり、血管を拡張したりと、いろいろな生理作用があることが分かっていますが、性ホルモンではありませんので、子宮の成育には関係していません。
ですから、生理痛の薬を飲んだからといって、子宮の機能に影響することはありません。
つらい生理痛を我慢させることで、何かメリットがあるわけではないので、本人の希望があれば、使用するほうがよいでしょう。毎月であっても、月に2〜3日程度、鎮痛剤を服用することには何の問題もありません。
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